「文章王の掌編小説ゼミ」11月度 募集中!

◆『文章王の掌編小説ゼミ』 2009年11月度



  • 時間:2009年11月27日(金) 19時より 2時間程度

  • 場所:東京都豊島区目白3-2-9-4階

  • 地図:http://www.hiden.jp/contact/map.php

  • 料金:3,000円(1400字)または 4,000円(2800字)

  • 詳細:http://www.hiden.jp/semi-2009/

    申込み締め切り 11月20日(金)

    投稿締め切り 11月24日(火)

テーマ:短編小説 - ジャンル:小説・文学

ラバーズ/でんでら

 ずるっ、と何かをすする音が聞こえた。携帯から目を上げると、真向かいの席でアキがシェイクをすすっていた。
「ねー、ウチのクラスのヒロカ。子どもできたらしいじゃん」
 アキがポテトをちゅうちゅう吸いながら言った。
「まじ?ってか、男にゴムをつけさせろって。ばっかじゃね」
 リカコはそう吐きすてると、携帯の送信ボタンを押した。
「彼とヒロカの間に壁を作るのが嫌なんだって」
「壁ぇ。壁ってほどゴムは分厚くねえよ。笑える」 
 リカコとアキは思わず手を叩いて大笑いした。リカコが足でテーブルを蹴ってしまい、ジュースがこぼれた。二人で悲鳴をあげてまた笑った。店内にいた連中が振り返る。軽くにらむと舌打ちされた。
 アキは自分も、財布にしまってあったコンドームの袋に穴が空いたことがあったと話した。彼氏にどんびきされたけど、一応ス股でやったらしい。
「最悪な十七歳のバースデーだったってわけ」
「最近じゃん」
 リカコはアキのまぬけ話を右耳で聞きながら、左耳で携帯の着信音を待っていた。音は鳴らない。他校生の笑い声と店内に流れる大音量のラップのBGMが、今日はむしょうにいらつく。今日もリカコの彼は不在。大学生というのは、いそがしそうだ。
 制服のひだを簡単に整えると、店を出て駅に向った。二人は帰宅ラッシュが始まった構内をすり抜けていった。アキは北側のホームから、リカコは南側のホームから家に帰る。秋の夕方六時はもう夜の始まりだ。ホームを照らす電灯が白々としていて目に痛い。込み合う各駅停車の列車にのって、退屈な三十分を過ごす。
 リカコの住む町についても、携帯は鳴らない。ほとんどシャッターが閉まっているメインストリートを、一人で歩いるときも鳴らない。彼から連絡がこなくなって、今日で一週間がたつ。
「やっべ、捨てられたかも。自分」
 リカコは足元にまとわりつく落ち葉を、軽く蹴飛ばすと団地の階段を駆け上がった。

「お早いお帰りで」
 キッチンに入ると、母が煙草を吸っていた。
「早くて悪いかよ」
 母の嫌味を軽く受け流すと、リカコは肩からかばんをはずして、隣の居間に放り投げた。かばんは山積みの洗濯物の上に着地した。
「ママちょっと出かけてくる」
「飲み会?」
「まあね。そうだ、今日、彼氏くんうちに来る?」
「……わかんね」
「来たらさ、キッチンの蛍光灯を直してもらってよ」
 母とリカコの頭上で蛍光灯が点滅していた。
「……ねえ、あんたたち、上手くいってる?」
 母が何かを探るような目でリカコを覗き込む。
「うん」
「いいねぇ。そろそろママも、会社の男の子と恋愛しようかなぁ」
「すれば?顔がいけてたら、リカコの新しいパパにしてもいいよ」
「真に受けちゃうぞぉ」
 母親がリカコの腕をつついた。青いグラデーションで装飾されたネイルチップが痛い。初めてみるネイルアートに、また会社をサボったとすぐにわかった。
「ねえママ」
 リカコは制服のまま食卓の椅子に座って、いつものように胡坐をかく。母がレンジでチンしてくれた肉まんをかじると、おなかがあったかくなった。
「ママ、新しいパパがきたら子ども産む?」
「自然の成り行きにまかせる。まだ三十八だから、ギリでいけるでしょ。何?新しいきょうだいが欲しいの?二人だけの生活に飽きた?」
「おばあちゃんなのに産むの」
「ママはおばあちゃんになんてならねえよっ」
「おばあちゃんになるの、嫌?」
「嫌」
 椅子から立ち上がった母は、見覚えのある柄タイツを穿いていた。
「あたしの勝手に穿くな」
「貸してよぉ、一晩一万でぇ」
 母は自分の財布から万札を一枚つまむと、リカコの膝においた。リカコは黙って肉まんにかぶりついた。
「ねえ、ママ。彼氏できたでしょ」
「あぁーんっ」
 リカコの母がわざと甘えた声を出して、抱きついてきた。
「じき、あんたにも会わせてあげるわ」
 母は新調したばかりのヒールを箱から出して、キッチンばさみでタグを切る。リカコに見せびらかすと、外へ出て行った。母を追いかけるように、玄関の白い鉄製のさびた扉が重い音を立てて閉まる。今晩からしばらく一人でお留守番だ。母に彼氏ができるといつもそうだった。
「つまんね」
 リカコは食卓に頬をすりつけた。何日も拭かれていないテーブルはどこかべたべたしていた。ぱちっ、という音がして食卓の蛍光灯が切れる。一人で過ごす夜は嫌い。小学生の頃から苦手だ。
 さあ、彼氏の出番。蛍光灯を直してくれるついでに、食事も作ってくれる。ふきんの漂白まできっちりやってのける。
 メールを送信する。あて先不明のエラーメッセージを受信した。慌てて電話をした。話中だった。一時間後も、二時間後も話中だ。リカコの自宅電話は止められているので、公衆電話からかけてみた。つながる。でも出ない。
「ちょっ、着信拒否かよっ」
 前の彼氏のときと同じだ。最初はメールアドレスを変更され、次に着信拒否をされる。数日たつと電話番号が使われておりません、とアナウンスが流れるようになる。
「逃げんじゃねえよ」
 リカコは震える声で何度も呟いた。「捨てられた」とは言えなかった。心で思っていても。
 
 着うたなしで、アキの携帯につながった。
 リカコが息を吸った瞬間「聞いて、聞いて」とアキが早口ことばのように繰り返す。
「実は生理がここんとこなかったのよー。あたし自分が妊娠したかもって、正直焦ったってことぉ!」
 アキも母と同じだ。一方的に話す。しきる。愚痴る。
 リカコは、自室で、なんどもばっかじゃねえ、と言い返した。ヒロカのこと笑えねえじゃん。
「……そう、ばか。親にすげえ怒られた」
「は?なんで親に言うわけ?子どもができたか、調べてから言えって」
「不安で……昨日、思わずママに言っちゃった……出来てたら堕ろしたいって」
「で?」
「お前一人の体じゃねえんだよっ、て怒鳴られた」
「ふーん」
「ママ、初めて泣いた……」
「……ま、生理きて良かったじゃん」
 リカコはそれだけ言って電話を切った。アキは一番大切なことを話してくれなかった。裏切り者にはもう、何も話さない。
 部屋のしずけさが耳に痛い。両腕で自分の体を抱きしめてみる。つまんない。やっぱり不安なときは、他人の誰かにぎゅうっとしてもらわないと嫌。再び携帯を開いた。パチッという軽い音が、誰もいない部屋に響く。
「やばいよ……妊娠検査したら陽性だったんだよぉ……」
 ――彼氏にメールで言ったら逃げられた。親はおばあちゃんになるのは嫌だって。てか、前から思っていたけど、あいつ「ママ」でいることも嫌なんだよ。だっていつも男に夢中で、あたしの話を聞く気ゼロだもん。
 電源の切れた携帯に向って愚痴っても、誰にも届かない。涙が一粒頬をつたう。
 リカコは声をあげて泣いた。隣の部屋の人に聞こえても構わないと思った。つけっぱなしのテレビから、芸人につられて笑う客の声が流れてくる。わざとらしいはしゃぎっぷりが、うざかった。

テーマ:短編小説 - ジャンル:小説・文学

「文章王の掌編小説ゼミ」10月度 募集中!

◆『文章王の掌編小説ゼミ』 2009年10月度



  • 時間:2009年10月30日(金) 19時より 2時間程度

  • 場所:東京都豊島区目白3-2-9-4階

  • 地図:http://www.hiden.jp/contact/map.php

  • 料金:3,000円(1400字)または 4,000円(2800字)

  • 詳細:http://www.hiden.jp/semi-2009/

    申込み締め切り 10月23日(金)

    投稿締め切り 10月27日(火)

テーマ:短編小説 - ジャンル:小説・文学

涙/トントン

 会社を出た途端、こみあげてきたので、慌てて顔を上に向けたら、秋の月の光がさえざえと脳天をつらぬき、その衝撃に、かえっていきなり、ぬくいものが頬を伝い始めた。
 結局、下を向いて電車にゆられていると、さきほど上司に言われた言葉が、いつまでもぐるぐると鳴り響くのに閉口してしまった。一生懸命ってだけが自慢じゃ、話になんないんだよっ、話になんないんだよっ・・
 十年、仕事だけに懸けてきた。何時間残業しても構わなかった。結婚はしておらず、恋人もいなかった。仕事に身を焼かれて死ねれば本望だと思っていた。だが去年、部署が変わると、朝、体を起こすのがつらくなった。仕事の意味が見えづらかった。全力を注いでも、届かず、砕け、失敗が残った。上司には目の敵にされ、きついことばを投げかけられた。気がつけば、相談できる友人は一人としていなかった。
涙は両の目から、さらさらと流れていった。ハンカチを当てながら、へんに、なっちゃった、と鼻をすすって、くすりと笑った。
 母が一人待つ家にこのまま帰るわけには行かなかった。こんなときは飲みに行こうかとも思ったが、今夜は飲むとどうなってしまうか見当もつかなかった。
最寄り駅から2つ前の駅で降りてみた。喫茶店でなにか、ココアでも口にしたら、落ち着くかもしれない。
 改札を出ると、流れ行く人々の足元にチカッと光るものを見つけた。洋服のボタンかなと思った。でもボタンにしては派手な色だった。人の隙間を縫って近寄り、すっとしゃがみこんで拾い上げると、それは小さなコガネムシだった。生きているようではあったが、動かなかった。せわしく行き交う人々の群れから離れ、金緑色に輝く虫にみとれて立っていると、いつのまにか、涙が止まった。
 どこか草むらに放して帰ろう。コガネムシをそっと手の平で包み、駅の階段を下りる途中、もう一匹、同じように小さいコガネムシが転がっているのを見つけた。白い内臓がはみ出していた。階段を降りきると、さらにもう一匹、金緑の羽を割られて、平らになっていた。一つの駅にこんなにたくさんのコガネムシが集まっていたのか。全部、拾いあげたかったが、死骸はただの死骸だ。もう救う事はできない。この虫たちは、駅のまぶしい明かりに誘われ、遠くから飛んできては、喜びもつかの間に、人々にぶつかり、もまれ、潰されて、死んでいったのだ。
 先ほどの、まだかろうじて生きているコガネムシを、なんとなく温かく感じながら、軽く握り、道を歩いた。しばらくして住宅地まで来ると、公園の暗い茂みがあったので、その草の上にコガネムシを放とうとした。手の平を開くと、虫は急にぞわぞわと足を動かし指に絡みついた。ことのほか、力のある細い足の動きに、一瞬、ざあっと身の毛がよだった。思わず腕を乱暴に振って虫を振るい落とした。本当は、あんたなんて、大嫌いなのよ、
 そう心の中で叫んで走り出すと、左足に、ぷつっ、と感触を覚えた。あ、と思うとコガネムシを踏み潰していた。ついさっきまで、大事に、大事に、運んできたはずだったのに。その場にしゃがみこむと、腹の底から声を絞り出し、身を震わせて泣いた。涙は堰を切ったように溢れた。あとからあとからほとばしり、もう止むことはなかった。

テーマ:短編小説 - ジャンル:小説・文学

せんべろ 富んちゃんの恋/輔

「シンちゃ。残波。残波のミゥク割りひとつ」
泡盛の残波をミルク割りで、ということだ。富んちゃんは「ミルク」じゃなく「ミゥク」と発音する。定位置は入ってすぐ正面のカウンター。残波のミゥク割りは富んちゃんのオリジナルだ。そんなメニューは無いけど古くからの常連だから店の人間も黙って出す。1杯400円。
俺が働くこの店は昔は酒屋の角打ちだったらしい。今は安くてそこそこうまい人気の立ち飲み屋。いつも早い時間から混んでいる。
富んちゃんは「せんべろの富んちゃん」と呼ばれている。「せんべろ」は「千円でべろべろに酔える」って意味だ。富んちゃんはいつも酒とつまみできっかし千円。それでいい気分になって帰る。常連たちは今日はどの組み合わせで千円にするのかを、ちょこっとだけ気にしながら自分の酒をやっている。
「サラダ。しらすの」
しらすサラダは200円。グラスいっぱいの残波ミルク割りとレタスいっぱいのサラダは一見すると健康的な朝食メニューのように見える。富んちゃんが来るのはいつも決まって火曜日と金曜日。時間は6時半くらい。富んちゃんは多分、独身だ。仕事も何をしてるのかわからないけど、分厚い爪に染み込んだ黒い汚れ、日に焼けた首、太い腕。袖や襟が擦れた作業服。汗じみて色褪せたキャップをいつもかぶっている。結構きつい仕事をしてそうだ。以前、常連じゃない客が富んちゃんの注文を聞いて「ミゥク」なんて外人みたいだな、とからかったことがあった。そしたら「おいらが子供んころはアメリカだったさ」とつぶやいて少しだけ悲しい顔になった。常連たちはなんとなく察してるし、その人が言いたくないことは誰も聞かない。子供の頃はアメリカだったせいなのか、おからやひじきといった日本のおふくろの味的なメニューを注文してるのを見たことが無い。
「ツナクラッカーちょうだい」
ソーダクラッカーの袋を開けて皿の片側にのせ、もう片側にマヨネーズ和えのツナを盛る。なんてこと無い感じだけど、意外にどんな酒にでも合って人気メニューだ。200円。
この店のメニューはほとんどが100円単位だけど、生ホッピーとサワー類はそれぞれシングル270円、280円と半端だ。富んちゃんはホッピーやサワーが好きじゃないんだと思ってた。だけど嫌いなのは10円玉の方らしい。アメリカのペニー硬貨に色が似ていて嫌いだと。思い出すからイヤなんだと。何を、とはそれを聞いてた常連も聞かなかった。思い出すのもイヤなことは聞いちゃいけない。酒がまずくなる。飲み屋での一番の、そして唯一のルールは酒がまずくなるようなことはしない、ってことだけだ。
「煮たまご、今日はある?」
煮たまごは100円。富んちゃんの好物だけど人気メニューだから売り切れのことも多い。
この日も売り切れ。
「もっとたくさん作るといいよ。やっこ、ちょうだい。それと塩らっきょ」
それぞれ100円。これで千円きっかし。食事代わりなんだろう。酒一杯に対してつまみは多目、野菜も多目。意外に中年の呑み助は食べ物に気を使っている。
そんな富んちゃんが恋をした。富んちゃんは何も言わないけど常連はみんな、そう思った。おかしいくらいバレバレだった。お相手は幸子さんだ。半年くらい前からぽつりぽつりと来るようになった。幸子って名のヒトは幸薄い人が多いって言うけど、ご多分に漏れず幸子さんもそんな感じだった。痩せて青白い顔、艶の無いおかっぱ頭。特に目の下のクマは酷く疲れて見えた。幸子さんは金曜日だけ来る。一週間の疲れを労うように抹茶豆乳ハイのシングル280円を一杯だけ飲んで帰る。「お願いします」と100円玉を3枚、カウンターに置いて、「すいません」と言ってグラスと10円玉を2枚受け取る。すするようにゆっくり、ゆっくり酒を飲んでいく。良く見ると結構美人なのに、幽霊みたいに見えた。そんな儚げな雰囲気に富んちゃんが、惚れた。入口近くの場所を常連は嫌う。次から次に客が来て落ち着かないから。でも、幸子さんの定位置はそこだ。富んちゃんも元々そこ。最初から場所的には近かった。それが金曜日の富んちゃんは入口の対面に移動するようになった。隣は照れくさすぎる。しかも相手が見づらい。対面なら幸子さんの様子を伺うのに都合がいい。ある週の金曜日、幸子さんが現れなかった。そのときの誰が見ても落ち込んでいた。まるでしおれた菜っ葉みたいだった。はじめはおもしろがってちょっかい出していた常連も、あまりの沈みように掛ける言葉も無かった。翌週の金曜日、幸子さんがいつもより更に青白い顔をしてやってきた。カウンターの中からお調子もんのタクがグラスを洗いながら常連たちの思いを代弁した。
「幸子さん先週来なかったじゃないすか。みんな心配してたんすよ。特に富…」
「タぁーク!!」
富んちゃんが遮る。静観していた常連たちが堪らず口を出した。
「おめ、富んちゃんよ、先週のうなだれようったらオレら見とれんかったぞ」
最古参のタケ爺がツブ貝の身を器用に引きずり出しながらつぶやいた。
「おうさ。タケ爺の言うとおりでよ。ここは、ほれ、当たってみい」
長い眉毛が目にかかるソウさんもループタイを直しながら続く。富んちゃんは口を真一文字につぐんで真っ赤な顔をしている。幸子さんはよほど疲れてるのかほとんど反応がなく、青白い顔のままだ。他の客のざわめきが聞こえなくなるくらい緊張した空気がカウンターのこの一角だけに流れた。
「…シンちゃ」
「はいっ!」
「ま、抹茶ミゥクハイ、シ、シングルを…幸子さん…に…」
「はいっ!抹茶ミゥクハイひとつ、いただきましたぁ!」
この日富んちゃんはいつもの残波ミルク割り400円とピザ300円、サラダ200円を既に頼んでいた。ポケットから百円硬貨を3枚取り出しカウンターに置く。抹茶豆乳ハイはあっても抹茶ミルクハイはメニューに無いんだけど、富んちゃんの恋のためだもの。
「幸子さん、これ、あちらの富んちゃんからです」
「え、あの、え?」
富んちゃんは長いまつげをしばしばさせながら、赤い顔して俯いている。富んちゃんと幸子さんの間に並ぶ常連たちはニヤニヤして幸子さんを見ている。ほんの少し、幸子さんの頬に色がさした。
「あ…いいのかしら?」
常連たちが勝手に深々と頷いた。
「すいません…いただきます」
細い幸子さんの指にグラスが重そうだ。持ち上げずにカウンターに底をつけたままひとくち、飲んだ。
「よしっ!」
タケ爺の心の声がつい、漏れた。富んちゃんはまだ下を向いている。
「富んちゃん、お釣り」
10円玉を2枚、富んちゃんの前のカウンターに置くと、富んちゃんはその20円を無造作にポケットに突っ込んだ。
「シンちゃ、ありがとな」
そう言うといつものように終わった器をカウンターにあげた。
「さよなら、おやすみ」
常連たちに挨拶すると、幸子さんにも軽く会釈をして店を出た。その背中がちょっとカッコよく見えた。

テーマ:短編小説 - ジャンル:小説・文学

«  | HOME |  »

 『文章王の掌編小説ゼミ』  とは?

SEO対策:イベント

村松恒平 “『文章王の掌編小説ゼミ』”プロ編集者村松恒平による文章レッスンです。
皆さんの作品をもとに<秘伝>の文章上達法を伝授します。自分の文章を客観的に眺め、文章力をぐーんとアップするチャンス!メルマガではまだ公開していない文章の奥義もレクチャーします。

“『文章王の掌編小説ゼミ』”  7つの魅力

  • プロの編集者に自分の原稿を見せて意見を聞けます
  • 文章を読む目が育ちます
  • 文章が上手になります
  • メルマガとはひと味違う<秘伝>レクチャー
  • 文章上達の悩み、質問に答えます
  • 楽しい打ち上げ
  • 優秀作品発表

その他詳細は【文章学校】にて

SEO対策:小説

最近の記事

カテゴリー

月別アーカイブ

RSSフィード

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

リンク

このブログをリンクに追加する

アクセスカウンタ

ブログランキング

FC2ブログランキング

◆◆◆◆◆◆◆◆

にほんブログ村 小説ブログへ
にほんブログ村